著者 | Yaei Togawa, Naotomo Kambe, Naoki Shimojo, Taiji Nakano, Yasunori Sato, Hiroyuki Mochizuki, Akane Tanaka, Hiroshi Matsuda, Hiroyuki Matsue |
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雑誌名 | Journal of Dermatological Science |
巻・号・頁 | Volume 76, Issue 3, Pages 269-271 |
掲載年月 | 2014年12月 |
内容 | 高純度軟化水でのシャワー浴による皮膚バリア機能の改善を臨床的、客観的に評価するため、無作為化二重盲検プラセボ対照クロスオーバーパイロット試験を実施した。3~6歳の軽度から中等度のアトピー性皮膚炎の小児12名の自宅浴室に軟水器を設置し、6週間のシャワー浴後、2週間の休止期間を置き再度6週間のシャワー浴を実施した。1度目と2度目のシャワー浴期間で高純度軟化水または水道水を切り替え、いずれの水を使用しているかは知らせず盲検化した。EASIを主要評価項目とし、経皮水分蒸散量測定、タートラジンによる外から内への透過性(OIST)の評価、母親による痒みと治療満足度のVAS評価、末梢血液の血清TARC、LDH量、好酸球数測定を実施した。1名の中途脱落があったため、11名で高純度軟化水と対照の水道水で比較を行なったところ、OIST、痒みVAS、治療満足度VASの評価項目において有意差が認められた。本パイロット試験は小規模であったが、高純度軟化水によってEASIが改善する傾向があったため、人数と期間を拡大した試験により有意な改善が認められると考えられる。我々は、軽度から中等度のアトピー性皮膚炎の小児に対して軟水器の使用を推奨する。 |
Ultra-pure soft water improves skin barrier function in children with atopic dermatitis: A randomized, double-blind, placebo-controlled, crossover pilot study
(高純度軟化水はアトピー性皮膚炎の小児において皮膚バリア機能を改善する:無作為化二重盲検プラセボ対照クロスオーバーパイロット試験)
- 肌・アレルギー
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