著者 | Akane Tanaka, Akira Matsuda, Kyungsook Jung, Hyosun Jang, Ginnae Ahn, Saori Ishizaka, Yosuke Amagai, Kumiko Oida, Peter D. Arkwright, Hiroshi Matsuda |
---|---|
雑誌名 | Acta Dermato-Venereologica |
巻・号・頁 | Volume 95, Issue 7, Pages 787-791 |
掲載年月 | 2015年9月 |
要旨 | 洗浄中に水道水中の無機イオンが石鹸中の脂肪酸と反応することで、皮膚の上で不溶性の沈殿物(金属石鹸=石鹸カス)が形成される。われわれは、金属石鹸が皮膚の状態を悪化させるのではないかと仮定した。アレルギー性皮膚炎を発症するNC/Tndマウスの皮膚に金属石鹸を塗布すると、血漿免疫グロブリンE値が上昇し、炎症性サイトカインの発現を伴う炎症が誘発された。マウスの背部を石鹸とCa2+とMg2+を含まない高純度軟化水(UPSW)で洗浄した場合、かゆみと皮膚の乾燥が改善した。健常ボランティアの皮膚でも、水道水とは異なり、UPSWで洗浄すると金属石鹸の付着が抑制された。さらに、乾燥肌のヒト被験者がUPSWを用いたシャワーを4週間継続すると、皮膚の乾燥とかゆみが緩和した。UPSWでの洗浄は、皮膚疾患を有する患者の治療に有益であると考えられる。 (原文) |
<全文は『 Acta Dermato-Venereologica 』のWebサイトから閲覧になれます>
http://www.medicaljournals.se/acta/content/?doi=10.2340/00015555-2083&html=1